【映画⑩】マン・ダウン 戦士の約束
ベネチア国際映画祭やトロント国際映画祭で上映された戦争ドラマ。アフガニスタンから帰還したアメリカ軍兵士が、なぜか戦地のように荒廃してしまった故郷の街で妻子を捜す。
【ここからネタバレ注意!】
橋がえぐられてたり建物が半壊してたりと、ゾンビや地球外生命体の話か?と想像していた当初の自分を叱ってやりたい。
そんなエンターテインメント的な映画ではなくもっと現実的で残酷な話でした。
ストーリー自体は「ファイトクラブ」や「シックセンス」を観たことがある方なら途中で気づくかもしれませんが、すべて主人公の心的外傷による妄想でした。
でもそんなことよりも、この作品は深いメッセージを投げかけてきます。
主人公はアフガニスタンの戦闘中、自分の判断ミスで仲間を失い、それに加えて奥さんが浮気をしてしまったことが重なり、自分を保てなくなり現実逃避をしてしまう。
こんな映画みたいな、でもアメリカでは実際に起きていることを深く考えさせられました。
人は誰でも現実逃避することがあると思います。
逃避手段は、酒だったり、宗教だったり、ギャンブルだったり、薬だったり・・・
なんとかうまくいってる人は「前向きに生きろ」とかいうけれどそうそう強い人ばかりじゃない。
かかる負荷が強ければなおさら生きるのだってままならない。
日々頑張って生きて、それでもつまずいて、くじけて、どん底まで落ちて、もうなにもかもどうでもいい。
そんな気持ちになることがだれでもあると思います。
私もこの年まで順風満帆とは言い難い人生を送ってきました。
後悔も挫折もたくさんしました。
でもなんとか生きてられるのは、こうやってブログ書いたりしてられるのは、
友達や家族、ほかにもつながってる人がいる、自分のことを見てくれている人がいるからだと思います。
だから自分も日々一生懸命支えてくれている人への感謝を忘れることなく歩んでいこう。
そして余裕のある時は余裕のない人をフォローしてあげよう。
そんな気持ちにさせてくれる映画でした。