【映画㉓】 ディヴァイド
原因不明の爆撃で壊滅状態のニューヨーク。地下シェルターに9人の男女が逃げ込むことに成功する。しかし、中から開けられなくなり、閉じ込められてしまう。食料は少なく、不安と焦燥が9人を追い詰め、互いに不信感と苛立ちを募らせていく。そこへ突然、武装した何者かが侵入してくる。
2019年アメリカ映画です。
【ここからネタバレ注意!】
一応最後まで観ましたが、いろいろ残念な映画でした。
途中なんどか「観るのやめようかなあ・・・・」と思いましたが、それなりに先の気になる展開で結局観てしまいました。
映画の設定としては密室に閉じ込められたことで、人が理性を失っていく様を描いているのですが、突っ込みどころが多く全力で物語に集中できませんでした。
なんとか感情入れて観ていたのですが・・・。
例えば伏線の回収が甘い。
説明にもあるのですが、突入してきた武装集団ですが、なぜか子供だけさらっていき、シェルターのドアはそのままにして放置して去っていくんです。
その結果撃ち合いになり武装集団の何人か撃たれるんですね。
その結果ドアは溶接されてしまうのですが・・・・
普通早々に溶接しない?
そしてシェルター内のメンバーはドアの外で見たものをそこまで気にせず、今の状況を考えもせず、そのまま密室での人の狂気に物語が移行していくのですが、そのまま終わってしまうんです。
あれ?子供は?
結局敵は何が目的だったの?
それが気になっていましたが説明は特になく終了してしまい、もやもやしたまま腑に落ちないで今記事書いてます(笑)
あと密室は密室なんですが、脱出できそうなポイントが結構あるんですよね。
空気溝・排水溝などなど・・・。
ドアも溶接されてしまうのですが、密室内にはいろいろ工具とかもあるので、どうにか外に出るための努力もできたと思うのですがそれもほぼしない・・・。
食料も底を尽いてきて気力が限界だったのもわかりますが、もやもやを抱えたまま物語が進んでいきます。
まあ散々書きましたが、密室での支配関係や心の揺れ動き・嫉妬・狂気・偽善みたいなものはこれでもかというほど、遠慮なく描かれており、唯一脱出した主人公も
外に出たはいいけどこれからどうすれば・・・・
みたいな希望と絶望が入り混じったエンディングは実にリアリズムを追求した終わりだったので個人的には好きでした。
余談ですが、観ている途中に地震があり、
リアルにこの映画のような展開になったら、物資を確保するのはもちろんですが、
まず己を保つことができるか?
それを深く考えさせられました。
第3者視点で見ていると
もっとポジティブに生きていくことをなんで考えないんだ?
とか思ったりしますが、いざそういった現実に直面した時の、己の弱さたるや・・・。
日常時から非日常時どうすればいいか?どのようにふるまうか?どうやって己を保つか?
意識して自分を強く持つことをシミュレーションすることも大切さを教えてくれる映画でした。