【映画⑳】 DINER
ようこそ、殺し屋専用のダイナー<食堂>へ そこは、命がゴミのように扱われる、殺し屋専用のダイナー。店主は、元殺し屋で天才シェフのボンベロ。「俺は、ここの王だ。砂糖の一粒までが俺に従う。」日給30万の怪しいアルバイトに手を出したオオバカナコは、ウェイトレスとして売られてしまう。次々と店にやってくる客の殺し屋たち。オーダーは極上の料理か、殺し合いか…店主、ウェイトレス、殺し屋たち。新たな殺し合いゲームが今、始まる--!
藤原竜也さん、玉城ティナさん主演、 蜷川実花さん監督の漫画原作の作品です。
【ここからネタバレ注意!】
漫画原作しかもストーリーが破天荒なので、正直実写にはそこまで期待していませんでした(失礼)
が、
かなり感情移入して観てしまいました。
原作は読んだことありませんでしたが、非常に面白かったです。
作品の魅力を勝手に紐解いていきます。(笑)
①出演者の演技がすごすぎる
漫画のキャラクターに忠実なのかどうかは分かりませんが、強烈なキャラクターに惹き込まれました。
・厳しいけど人に正面から向き合う優しさを併せ持つ藤原竜也さん
・自分を押し殺してきたが、想像を絶する状況下でもやれることをがんばった玉城ティナさん
・一見普通だが、ちょっとのきっかけで暴走する窪田正孝さん
・本能のままに生きることを全力で肯定している本郷奏多さん
・豪快さ(そのまま?)がすさまじい土屋アンナさん
・クールで冷徹、しかも強い!真矢みきさん
すべてのキャラクターに魅力があって一挙手一投足を目で追ってしまいました。
特に玉城ティナさんのキャラクターは当初人間的な弱さを持っていましたが、作品が進んでいくにつれどんどん変わっていきます。
壮絶な環境下に置かれたとき、人はあきらめるか、一皮むけるか。
お前はどっちだ?
そんな問いに行動で答えるカッコよさがありました。
②舞台がきれい
食事をするダイナーですが、床のタイル、壁の絵、彫刻、花すべてが美しく、こんなとこで食事するんかい!ってくらいの豪華さでした。
平和と暴力、静と動、美しさと醜さみたいな両極端なものが同居するような空間は魅力的ながらも儚い、そして危うい感じを全力で演出していて眺めているだけで心地よくなりました。
③ごはんがおいしそう
出てくる料理がいちいちうまそうで、似たような料理を検索してしまいました(笑)
とくにスフレとハンバーガーはめちゃくちゃうまそうで、映画館で観ていたら帰りに食べていたことでしょう。
美しい空間に放り込まれる。
己をさらけ出す。
全力で人とぶつかる。
どれをとっても日常ではなかなか体験できない。
でもどの行為も憧れる。
そんなことを全力で体現してくれている最高の作品でした。
観てよかった・・・・。